市議会質問----羽曳野市議会議員 新岡健志
 
2004年12月議会質問
 

平成16年第3回 12月定例会 一般質問

 

◆5番(新岡健志君)

  私の質問はオンリーワンですので、答弁の方は力強い答弁を期待いたします。

  2004年も残り1カ月を切って、はや師走を迎えております。21世紀に入って強く感じておりますところですが、午前の質問にもございましたように、ことしもまた自然災害の脅威が印象に残る1年であったように思います。

  近くは台風、地震が日本に大きなつめ跡を残しております。これは日本に限らず、世界の至るところで異常気象による災害をもたらしております。

  地球的規模で自然の力が人間に対してさまざまな問題を根本から見直すよう迫ってきているような気がしてなりません。今まで日本を築き上げてきた多くのシステム、制度が大きくほころびを見せ始め、表面に出ていなかった不正が次々とその姿をさらけ出してきております。

  特に公的システムのほころびは、公金の不誠実なむだ遣いが暴露され、庶民の大きな反感と不信を招いております。

  12月1日の読売新聞に大きな見出しが出ておりました。「出張旅費システム、競争せず、契約独占」というものです。官庁や大学、独立行政法人の出張旅費処理に対するコンピューターシステムですが、その導入に際して、普通の考えとして一般競争入札でより安くと考えるものですが、185の公的機関のほとんどが指摘されております財団法人の出張旅費システムを随意契約で導入していたことがわかったとあります。

  この財団法人の出張旅費システム、2,500万円で導入されております。これと同様のコンピューターシステムを民間業者から一般競争入札で導入した財務省は396万円、経済産業省は500万円で契約できており、5倍、6倍の大きな開きが出ております。「100%当庁のニーズに対応できるのはこの財団のシステムしかなかった」と財団から導入した防衛施設庁は随意契約の理由を説明したとありますが、民間の安価なソフトを改良すれば十分対応できる旨締めくくられておりました。民間では考えられないようなお金の使い方の一例ではございますが、この取り組む姿勢から根本的に見直す必要があるように思われます。

  そこで、我が羽曳野市におきましても、長引く不況の中、財政難が続き、午前の市長の答弁にもございましたように、あらゆる見直しを迫られているところではございますが、発言通告させていただいております電子入札、電子申請についてその考えと取り組みを質問いたします。

  健全な行政運営を目指すためにはどうしてもこの電子入札にたどり着くところであります。中央政府につきましては、ほとんどの府省庁で電子入札システムが稼働しておりますが、地方自治体においてはまだまだこれからという現状であります。この10月6日の総務省の発表を見ておりますと、47都道府県で導入済みが9団体、19.1%、3,123市町村でわずか12団体、0.4%ということになっております。まだまだこれからではございます。

  当市におきましては、平成14年、15年と入札にまつわる妨害事件で市職員、議員に逮捕者が出るという事態となり、入札システムの見直しが強く迫られておるところでございます。

  この電子入札導入について、その考えと現在までの取り組みの状況、今後の目標をお聞かせください。それとともに、電子申請についての我が市の現状と今後の目標を質問いたします。

  以上、よろしくお願いいたします。

  総務部長。

    〔総務部長 中田正憲君 登壇〕

◎総務部長(中田正憲君)

  新岡議員ご質問の電子入札、電子申請についての考えと取り組みについてのうち、電子入札についてお答えを申し上げます。

  本市では平成14年、平成15年の競売妨害事件を契機に入札・契約制度の改革、改善を行ってまいりました。平成14年4月からは建設工事に係る予定価格の事前公表をすべての工事対象に実施してまいりました。

  また、指名業者数をふやし、入札・契約に関する違反に対する処分の強化を図りました。平成15年4月からは入札・契約業務をさらに適正で透明性を高めるため、指名業者の事前公表を実施いたしました。

  また、1,000万円以上の建設工事については、最低制限価格を設け、ダンピング防止をし、契約内容に適合した履行の確保を図るための措置を講じました。

  また、入札・契約事務の改善の一環として契約検査課を設置し、入札・契約事務の専門性を高め、事務の統一性を確保するとともに、事務執行体制の強化を図りました。そして、公共工事の入札及び契約の適正化に関する法律の施行に伴いまして、毎年度工事発注の見通し及び入札・契約内容の公表を行っているところであります。

  次に、電子入札についてでございますが、電子入札は発注者と入札参加者の間の入札に関するやりとりをインターネットを利用して、パソコンの画面に入札金額などを入力し、入札等を送信することによって入札行為等を電子的に行うものであります。

  本市は大阪府電子自治体推進協議会に参加し、平成15年から府下7市で電子入札システムの共同開発を行い、本年8月から実証実験を踏まえ、実施に向けて準備を進めているところであります。

  国土交通省では平成15年度から工事及び建設コンサルタント業務について全面的に実施、大阪府においては平成15年度から一般競争入札、公募型指名競争入札の一部実施が図られております。そして、平成15年度から本格導入されるという予定でございます。

  次に、電子入札導入の目的、効果でございますが、そして導入スケジュールでございますが、電子入札は入札の競争性、透明性、客観性のより一層の向上を目指すとともに、入札・契約事務の効率化、正確性、迅速化を図ろうとするものであります。

  これから導入、実施に向けての予定でございますが、平成16年度はシステム開発から実証実験、事業者への説明会、アンケート調査など、本格稼働へ裏づけを確保し、そして17年度当初には模擬案件での電子入札の試験実施を予定しております。

  そして、来年度7月ごろにモデル実施により実績を重ねまして、本格稼働の裏づけを確保しながら、平成17年度中に電子入札の実施方針を確立してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

  秘書室理事。

    〔秘書室理事 森本重富君 登壇〕

◎秘書室理事(森本重富君)

  新岡議員の電子申請についてのご質問にお答えいたします。

  まず、電子申請に対する考え方を申し上げます。

  今、パソコンあるいは携帯電話などの情報機器、それからインターネットの普及など、比較的に便利となりまして、しばらく前までは全く考えられなかった時代を迎えております。

  こうした時代ですので、行政といたしましても情報機器あるいは通信機器を使って、いかに市民サービスの向上を図っていくかということは当然考えなければならないことでございます。

  本市におきましては、証明書自動交付機を初め各種の情報システムの導入を行いまして、サービスの向上、それから事務の効率化を図ってまいりました。電子申請についてでございますが、導入されますと、まさに市民サービスの向上、事務の効率化につながります。

  しかしながら、問題点もございます。1つは、主に技術的な面でございますけども、例えば本人確認、あるいは手数料が必要である、あるいは添付書類が必要であるなどの手続につきましては、やはりなかなか電子化が困難でございます。

  次に、利用する側、つまり市民からの問題でございますけども、幾ら情報化といいましても、多くの家庭に電子申請が可能なハード面での環境が整っているわけではありません。

  また、ハードが整っておりましても、それを使いこなせるかどうかということですね。特にお年寄りあるいは障害のある方などはなおさらでございます。

  しかしながら、このような問題点を検討、研究しながら、できる範囲からして、利便性の高い部分から導入を目指していきたいと考えています。

  なお、市民向けにパソコンなどの操作研修を数年来行っておりまして、成果も上がっております。今後もこういった研修などに力を入れまして、できるだけ多くの市民の方が電子申請などに対応できるような環境づくりを目指してまいります。

  次に、取り組みの現状でございます。ことしの1月29日から改ざん等を防ぐための本人確認手段であります公的個人認証サービスが実施されまして、これによりまして自宅等のパソコンなどを利用しまして各種の電子申請を行うことが可能となりました。国におきましては、確定申告を初め数多くの電子申請が実施されております。また、大阪府でも入札の参加申請を初め294種類の電子申請が始まっております。

  市町村におきましても、行政サービスの充実を図るべくこれらの対応を早急に実施する必要がございます。そこで、本市も参画します大阪電子自治体推進協議会において検討を重ねております。そして、今年度、本市も含みます6市が電子申請の共同システムを稼働すべく事業をスタートさせました。平成17年度には一部の稼働を考えております。また、市の内部では、できるだけ多くの申請の種類を取り入れるためにも、関係各課と協議、研究しているところでございます。

  以上でございます。

  新岡健志君。

◆5番(新岡健志君)

  再質問させていただきます。

  電子入札につきましての1点だけお願いいたします。

  平成14年、15年の事件以来、制度改革・改善を行ってきたとのご答弁でございました。

  全工事に対する予定価格の事前公表、指名業者数の増加と違反処分の強化、また指名業者の事前公表と契約検査課の設置をし、毎年度の工事発注見通しと入札契約の公表を行っているという内容でございました。

  これは昨年10月13日に可決・成立いたしました公共工事の入札と契約の適正化の促進に関する法律、これは成立されましたけども、そこに義務づけられた内容であるものと、このように思っております。

  また、電子入札に対してその必要性と取り組みの状況、それから導入目標を聞かせていただきました。最初に申し上げました全国の市町村における電子入札の導入済み12団体の中、大きく注目を浴びていますのが神奈川県横須賀市であります。

  皆様御存じのとおり、これは横須賀方式として大きく参考にされており、世界が認めた電子入札システムとして世界情報サービス産業機構(WITSA)のIT賞と世界テレポート連合(WTA)が主催する「2003年インテリジェント自治体世界トップ7」に日本で初めて選出されたと専門誌に大きく報道されております。

  この日本における電子入札のパイオニアであります横須賀市が強く主張しておりますのは、一般競争入札抜きで電子入札はあり得ないということであります。

  電子入札導入の前に入札制度の改革をしないと電子入札の価値が出ないというところであろうと思います。指名された限られた業者の入札では、制度上どうしても談合の道を開いてしまいます。指名競争入札は落札価格の引き上げにつながり、落札率は95%を下らないとも言われております。一方、一般競争入札は、より多くの業者の参加を促し、価格の競争を生むと同時に、仕事の質の向上にも貢献していくと評価があります。

  ただ、一般競争入札に切りかえますと、その対応と事務処理はその都度役所に足を運ぶ制度では効率が悪く、対処し切れない。それを解決し、大きな価値を与えるのがこの電子入札システムでありましょう。

  また、横須賀市の全工事における電子入札の導入は、さきに述べましたとおり、既に横須賀方式として名高いところでございますが、この1月から横須賀市ではほぼすべての物品購入や業務委託の入札で電子入札が導入されております。工事のみならず、対象範囲を広げていく取り組みですが、工事の入札では距離の制約からどうしても近傍の企業に限られていきますが、物品でありましたら納入日を守ればよいのですから、地域の壁がない、より競争性が高まり、電子入札のポテンシャルが最大限に発揮されるところであろうと思います。

  この入札制度を一般競争入札とすることについて、そして物品購入や業務委託の入札で電子入札を導入することについての当市のお考えをお示しください。

  また、当市は大阪府電子自治体推進協議会に参加し、府下7市で電子入札システムの共同開発を行っており、明平成17年度中に電子入札実施方針を確立するとのご答弁でありました。電子入札について北川市長のお考えと展望をお聞かせください。

  以上、再質問、よろしくお願いします。

  総務部長。

    〔総務部長 中田正憲君 登壇〕

◎総務部長(中田正憲君)

  再質問にお答えいたします。

  電子入札導入により今後入札制度をどういうふうに考えていくのかというご質問でございます。

  本市の現行の入札方式は、一部制限つき一般競争入札を導入し、指名競争入札中心に運用しております。

  一般競争入札や公募型競争入札などは、労務上の煩雑化や事務費用上コスト高となることなどから、この入札方式は取り入れておりません。

  今後、電子入札を導入することによって、案件ごとの入札参加資格の自動審査、そして落札者の事後確認、電子くじ引き、図面などを除く設計書の電子配付等によって大幅な事務の効率化が図られます。事業者においては、入札案件情報がインターネットで閲覧できることや、入札における移動コストを軽減することができます。

  また、だれでも入札の過程や契約情報をインターネットで閲覧可能となり、入札契約事務の公正性、透明性の一層の向上と市民サービスや利便性の向上が図られるものと考えております。

  さきの競売妨害事件も踏まえ、電子入札システムの導入を契機に現行入札制度のあり方について検討し、効果あるものにしていく必要があると考えております。

  これから電子入札実施に向けての模擬案件の試験実施や平成17年度上半期に予定しておりますモデル実施の実態を踏まえながら、平成17年度当初に入札制度検討委員会を庁内に設置し、電子入札実施の方針や入札制度の見直しを含む検討を行い、電子入札に整合した制度の確立を図ってまいりたいと考えております。

  また、実施に向けては、事業者が利用する条件整備が必要であると考えます。昨年度、市内業者、準市内業者に対してパソコンの設置状況、インターネット環境の把握並びに電子入札参加の有無等のアンケート調査を実施いたしました。

  多くの事業者は電子入札参加の条件を持っているという結果になっております。電子入札の導入は、市内に本店、営業所を持つ事業者は現在170社ありますが、一挙にすべて電子入札というわけにはいきません。第1ステップ、第2ステップとシステム利用の説明会を業者の方に開催し、移行してまいりたいと考えております。


  次に、工事以外の電子入札導入の予定でありますが、現在業務委託の入札件数は平成15年度では42件、物品につきましては58件の入札件数であります。

  本市導入の電子入札システムは、工事業務委託、物品の入札もできるシステムとなっております。スケジュール的にも業務委託は短期的に電子入札に切りかえていけるというふうに考えております。物品につきましては、工事業務委託の実施状況を見ながら周期的に導入してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

  市長。

    〔市長 北川嗣雄君 登壇〕

◎市長(北川嗣雄君)

  新岡議員の再質問にお答えをいたします。

  電子入札に対する考え方につきましては、私も新岡議員と同様であります。

  電子入札を実施をすることによって、さらに市政の透明化を図る、このことが一番の大きな目的であるわけですから、これに向けて今担当部長が答えましたとおりのスケジュールで進めてまいりたいというふうに思います。

  したがいまして、その間の条件整備をいかに図っていくかというのが一番大きな問題点になろうかというふうに思っております。

  今部長の方からも答えましたとおり、条件を持っている業者がほとんどでありますけども、それをしっかりと使いこなせるといいますか、つつがなく電子入札ができるような整備をする必要、さらに実態調査を進める必要があるんではないかなというふうに考えております。したがいまして、特に今現在は当市では契約検査課を設けておりますけども、さらにこの部分について充実をさす必要があるというふうに私は考えております。

  したがいまして、そのことを強化するとともに、指名競争入札から一般競争入札への移行をスムーズに図ってまいりたいというふうに考えておりますので、ひとつよろしくお願いをいたします。
  以上です。

 新岡健志君。

◆5番(新岡健志君)

  ありがとうございました。

  最後ですんで、若干意見と要望をさせていただきます。

  IT革命が言われて久しいわけですけども、その普及は年々水かさを増してきており、当市においても市民への普及にIT講習等を継続して取り組んでおられるところであります。行政のスリム化、効率化にIT改革を行っているわけですけども、さきにご答弁いただきましたように、システムの確立と同時に、それを使いこなせる我々市民のレベルアップがどうしても必要となってまいります。IT講習等も多くの市民を巻き込んだますます盛り上がりのあるものになるべく力を入れていっていただきたいと思います。

  電子申請導入の素地も着々と整ってきており、今後が期待されるところでありますが、日本の先駆羽曳野市を願ってやみません。

  大阪府電子自治体推進協議会での府下7市で電子入札システムの共同開発につきましては、ITベンダーから提出されたシステム案をうのみにするようなことはないとは思いますけども、このような業務に変えたいという要望を実現する横須賀方式で訴えるところの一般競争入札をよりスムーズに価値的に行うための電子入札システムの構築であるべきと考えます。

  指名競争入札の制度を変えないなら、電子入札を導入しても意味がないと言われております。当市がリーダーシップをとっていただいて、この大阪府電子自治体推進協議会を大きくリードしていただきますことを強く要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

  ありがとうございました。