質問概要
(1)統合型地理情報システム(GIS)について
◆質問
北川市長、新市長を迎えて、新たに3名の議員補充による新出発の議会でございます。私もまた新たな気持ちで市民の代表として議員活動に取り組んでまいりたい、このように思っております。
冒頭、発言通告に関連いたしまして1点質問をさせていただきます。
一昨日、大きな地震がありました。瞬く間にテレビで報道され、津波警報の発令が日本地図の画像とともに放映されました。
今般の地震は東南海地震とは直接関係がないとの報道でございましたが、午後7時ごろと日付が変わる午前0時前との2回にわたって、ともに震度4の揺れでありました。
しばらく続いた地震の揺れに身を任せながら思いましたことは、行政の危機管理体制は万全かということでございました。そこで、一昨日の2度にわたる地震に対して、市民に被害はなかったのか、羽曳野市としてどのような行動をとられたのか、また危機管理マニュアル等にはどのようなことが規定されているのかお聞かせ願いたい、このように思います。
さて、日本じゅうを沸かせたアテネオリンピックも終わり、はや10日が過ぎようとしております。はるか遠くのオリンピックも日本国内で開催されているかのようにリアルタイムで鮮明画像で見ることができております。また、ことしは台風のオンパレードで、18号、19号が近くに来ております。インターネットをのぞいてみますと、我が市のホームページ、お天気サテライトに、これまたリアルタイムの衛星画像として台風の姿を見ることができます。
一昔前と比べますと、この情報化の進展は恐るべきスピードを感じさせるところでございます。情報技術の高度化に伴い、その中で飛び交う膨大な情報を我々市民の生活にいかに価値的に取り入れていくことができるか、行政としてその流れをいかに効果的に誤りなく市民をリードしていくか、大きな問題でございます。
日経パソコンが8月26日、行政の情報化の進展度を比較する「e都市ランキング2004」、これをまとめました。そして、公表しました。これはこの5月1日時点、全国の市町村に東京の23区を加えた3,123自治体の情報化担当者へのアンケートにより、情報化への取り組みを得点化し、ランキングを算出したものです。我が羽曳野市にも調査があったものと思いますが、回答を寄せたのは2,619自治体で回収率は83.9%であったとなっております。
各自治体の情報化への取り組みを5分野についてアンケートの回答をもとに日経パソコン誌が得点化をし、合計得点でランキングを算出いたしております。
取り組みについての5分野ですが、1つは情報サービスの提供についてはどうか、2点目にはアクセシビリティーの確保はできてるかどうか、3点目には庁内情報化の程度はどうか、4点目には情報化の政策、これはどのように実施されているか、最後に5点目はセキュリティーについての実行度、このような5つの観点から評価が行われました。
ランキングの結果からは、情報化によってサービスの向上や業務の効率化を進めている一方で、セキュリティー対策などに課題を抱える自治体の実態が明らかになりました。ランキングの首位になったのは神奈川県の藤沢市、100点満点で94.5点、2位は東京都の三鷹市で93.5点、こういう形で2619位までランクづけされたわけでございます。
我が羽曳野市は相当上位かと思いきや、総合得点72点、158位という結果であります。大阪府下ではトップは高槻市で88点、総合で14位、羽曳野市は府下8位となっておりまして、お隣の松原市に抜かれて南河内のトップの座を取られております。ちなみに、松原市は府下で4位、総合順位は67位と、羽曳野市の158位に大きく水をあけております。
ここで結果分析を見てみますと、羽曳野市のおくれております分野は、さきに掲げました5分野のうちで見ますと、最初の情報サービス分野が大層悪いということになっております。
他の4分野、アクセスに関すること、庁内の情報化に関すること、情報化の政策に関すること、そしてセキュリティーに関すること、これらは高得点、100点満点で4分野平均84点をとっておりますが、この情報サービス分野だけが55点と落ち込んでいます。
この情報サービス分野はどういう視点かといいますと、ちょっと難しい言葉が出ますけども、Webサイトへのアクセス数、Webサイトで提供する情報の内容、これは28項目でチェックされておりますけども、行政サービスの案内、部署ごとのメールアドレス、市の概要、イベントや行事の紹介、夜間や休日に利用できる病院の案内、議会の議事録、例規集の内容、公共事業の発注や入札結果などであります。
それから、Webサイトで提供しているサービスについて、公共施設の空き状況の確認、申請書類のダウンロード、メールマガジンの発行など8項目がございます。そして、図書館に関する情報サービス、これが所在地や開館日の案内、蔵書の検索、貸し出し予約などの5項目、それからインターネット経由の申請、届け出、こういう内容が情報サービス分野の内容でございます。こういう内容が羽曳野市は少しおくれているという、こういう結果でございます。
そこで、今後電子自治体を進めていくに当たりまして、庁内業務のより以上の効率化を図っていくことはもちろんでございますが、市民にとっての情報サービスの向上が大きく望まれるところでございます。その基盤となるのが今回発言通告に上げさせていただきました統合型地理情報システムであると思うところでございます。
前置きが長くなりましたけども、この統合型地理情報システム、統合型GISにつきまして、以下の4点について質問させていただきます。
1点目、統合型GISの導入について、その目的と効果について。
2点目、羽曳野市の現状並びに今後の目標と課題について。
3点目、本年度の地方交付税措置によるGIS導入の経費として400万円が予算計上されておりますが、どのように使われるのか。
4点目、市民サービスの観点から今後考えられることについてお聞かせ願いたいと思います。
以上、4点よろしくお願いいたします。
◎答弁 生活環境部長(松田順治君)
ただいま新岡議員より地震対策についてということについて質問いただきましたので、ご答弁申し上げます。
近年、先ほどご披露ありましたように、東南海・南海地震につきましては、いつ起こってもおかしくない状態であると言われている現状であります。今回、去る9月5日の日曜日、夜7時過ぎ、また12時前に震度4、本日の朝には震度3という地震があったところでございます。これはまさしく、先ほど議員の方からご披露ありましたように、東南海地震には直接関係ないとは言われるものの、予備軍ではなかったかというような思いをしているところでございます。
当市の地震時におきます体制でございますが、マニュアル書の中で、まず4弱におきましては担当課、いわゆる環境防災課の職員が直ちに本庁に参集いたしまして情報収集を行うと。
今回につきましては、1回目の7時に起こりました地震につきましては約10時まで、また12時前に起こりました地震につきましては、一度解散しましたが、再度本庁に出向きまして2時まで情報収集に努めたところでございます。先ほど言われましたように、今回につきましては幸いに情報収集の中で災害、被害というのは一件もございませんでしたので、ご報告申し上げます。
次に、5弱につきましての体制でございますが、市内各公共施設に歩いて20分以内に到着できる職員を配備しております。また、この人数でございますが、約280人ぐらいの人数を想定しております。それと、あとそれ以上の地震につきましては、全員集合するという形になっております。
今回の地震に対しましてまず感じたことでございますが、ライフラインであります電話、有線、携帯を問わず、地震と同時に全く連絡ができなくなった。
また、私ども本庁に出向きました中におきましても、緊急無線等々あるんですが、なかなか思うに任せて使えない状況であったと。特に今国、府の中では危機管理室、また危機管理について広く言われているところですけれども、その中で特に、私ども羽曳野だけでは何分その辺できるわけではありませんが、大阪府に対しましても強くこの辺についてのライフラインについての強化について今後、今回のことを教訓にいたしまして強く何らかの形で対応するよう申し述べてまいりたいと、かように思っておるところでございます。
以上です。
◎答弁 企画財政部長(青木憲孝君)
新岡議員の統合型の地理情報システム(GIS)についてのご質問にご答弁させていただきます。
大きく4点の項目ございますが、導入の目的、効果につきまして、統合型のGISの導入につきましては電子自治体の情報基盤として非常に大きな役割があると考えております。
統合型GISを活用することで時間や場所の制約を超えた効率化と質の高い行政サービス、または市民生活や地域での活動のサポート、そして市民の満足するサービスを実現できるものというふうに考えております。地域社会での企業、住民の暮らし、住民の活動を支える仕組みづくりを実現するものというふうにも考えておるところでございます。
また、市の現状と今後の目標、課題につきましてでございますが、羽曳野市では地理情報システム(GIS)につきまして、地図情報システムとして従前から取り組んでまいりました。本市での取り組みといたしまして、GISは庁内業務型のGISとなっております。
水道、下水道、道路、都市計画、建築確認などの各課のいろんなタイプの地図データと、その属性を統合しまして行政業務の効率化を図ったところでございます。
地図情報システムの導入につきましては、平成7年度に水道局が水道管の配水管の管理業務として導入するなど、初めはそれぞれの課の個別業務として導入を進めてまいりました。しかし、業務の効率化、またその内容の高度化、そして迅速化から、平成8年度におきまして地図情報システム推進委員会として庁内の研究組織を立ち上げました。
そして、共通の基盤となります各分野で必要とされております地図などの総合化に取り組みまして、12年度にはWebを利用した庁内の閲覧システムを開発いたしました。このシステムについては、翌13年度からシステムの運用をしております。
これらとはまた別に、大阪府を中心といたしまして大阪ガス、関西電力、NTT西日本などとも連携、協力いたしますGISの大縮尺空間データ官民共有化推進協議会、14年度に発足したところでございますが、この協議会のワーキンググループにも参加させていただきまして、官民共同による検討をあわせて行っておるところでございます。効率的な地図情報システムの整備と活用を研究しておるところでございます。
3番目に、交付税算入についてでございますが、本市の場合、もう既に統合型として平成12年度で一定のレベルに達しております。したがいまして、16年度、15年度におきましては、それらの機器の維持管理経費について予算化をさせていただいております。企画課におきまして約200万円弱を予算計上させていただきまして、データの整備費用、機器の借上料等を執行させていただいております。
最後に、市民サービスの向上のためという点につきましてでございますが、インターネットでの配信などが考えられるわけでございますが、これにつきましては、さらなる開発費用、各データの更新作業をどういうタイミングでどの程度していくのかというところが核になるわけでございます。したがいまして、その費用対効果、そして広域的な利用などもあわせて大阪府さんと一緒に研究を現在含めてしているところでございますが、防災情報など市民の方々に有用な情報を提供できるようなシステム整備に今後も努めてまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。
◆再質問
ありがとうございました。
お答えいただきました地震に対する危機管理体制については最後に要望させていただくこととして、本題について再質問させていただきます。
ただいま質問4点につきまして回答をいただいたわけでございますが、内容が総論的で、頭の中に具体的なイメージが浮かんできません。そこで、具体的な事例を挙げていただきまして、1つ目の統合型GISの導入についてその目的と効果、それから2点目の羽曳野市の現状並びに今後の目標と課題について、3点目の市民サービスの観点から今考えられること、もう少しわかりやすい説明をよろしくお願いしたいと思います。
以上です。
◎答弁 企画財政部長(青木憲孝君)
失礼します。申しわけございませんでした。私もちょっと口の中の調子が悪いんで、しゃべりにくく、申しわけございません。
先ほどの再質問でございますが、まず目的、効果につきましてでございますが、統合型のGISのシステムの利用につきましては、行政内部の効率化という点では3点ほど効果があるというふうに考えておりますが、まず1点目には、資料など検索時間、いろいろ机の上の書類の中に地図が入っているような、そういうようなケースが多いんですが、工事箇所を探すにしても、市民の方々が窓口に来られて、どこどこはどういうふうな内容になってますかとか、確認、申請等につきましても、その地図自身を探す手間が非常に大幅に短縮されますので、窓口への応対も含めましてスピーディーな対応ができるんではないかと。画面を見ればすべてその辺の状況が確認できますので、そういう意味ではスピーディーな対応ができるというふうにも思っております。
また、2番目には、地図の重複整備の低減に係る経費が節約できるんではないかと。各課の業務ごとにそれぞれの用途に応じた地図等について従来は整備しておりましたが、地図の縮尺等を統一することによりまして、いろんな課で同じような地図を購入する必要もございません。
そういった意味合いでの経費節減も図れるんではないかというふうに思っております。
3番目には、これは大事な部分でございますが、水道とかガス、電気のインフラにつきましてですが、ライフラインの把握によりまして災害発生時についての復旧作業、これについてはこういった統合型のGISの情報をいかんなく活用できるんではないかというふうに考えております。
したがいまして、復旧作業の効率化も当然図ってこれるんではないかというふうに考えております。
また、地域活動の支援の面では、観光マップとか便利マップなど、住民の方々が身近な情報としてこの地図に記載できるような基本図として利用できる、そういった市民サービス向上のための役立つベースのツールになるんではないかというふうに考えております。
次に、今後の目標、課題についてでございますが、本市の業務効率化の一例といたしましては、都市計画道路事業におきまして関係各課に照会、図面の閲覧など、関係職員を含めて数日かかるものが数分で水道管の情報とか下水の情報、土地地番の情報、周辺の状況など必要な情報が把握でき、また図面などをのりで張り合わせたりとかいうようなこともすることなく効率的な作業が現在ではできております。
大阪府を中心といたしましたGIS大縮尺空間データ官民共有化推進協議会、ちょっと長いんでございますが、ここで行われている研究の主なものは、このGISの基本となります地形図、地図の官民共有化、これは作成者の著作権、また地図自身の法律の取り決めがございますが、こうした官民共有化が図れるよう、また相互利用ができるような、こういった効率化を考えております。特に道路占用に関する申請業務を電子化できれば、その業務の効率化も図れるということで、モデル事業として行って実験しておるところでございます。
最後に、市民サービスの観点から今後考えられることはという点につきましてでございますが、まず地形図や都市計画図など、現時点では庁内業務型というふうになっておりますが、市民に向け閲覧可能なシステム整備を目指すことができるんではないかというふうに思っております。
そして、その次の段階で、各地域生活密着情報といたしまして介護施設の状況とか、また個人情報にも当然プライバシーに配慮しながら医療情報など、そういった福祉情報を集約化することができますれば、福祉、また広く教育の面でビジュアルな情報としての利活用ができるんではないかというふうにも考えております。
こういった次のステップの方に乗れるようなシステム開発を検討してまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。
◆要望
最後に、要望させていただきます。
なかなかイメージがしにくい分野だと思うんですけども、この統合型GISにつきましては、庁内におきまして既に統合型として一定のレベルに達している、このようなお話でございました。また、今後につきましては具体の方向性を今述べていただきました。
最初に上げさせていただきましたお隣の松原市の事例ではございますが、御存じの方もいらっしゃると思いますけども、昨年の2月、GISを利用した火災情報提供システム、これを構築されております。簡単に申し上げますと、火災に対してひとり暮らしの障害者や高齢者の避難にこのGISを活用するシステムでございます。
消防署がピンポイントで押さえた火災現場、これを同時に市役所が把握して、火災現場の半径50メートル以内の市民に電話、ファクスあるいはメールの手段で迅速に通報いたします。これによって健常者等の手をかりて逃げおくれ等の被害から弱者を守っていくシステムとして稼働しております。
また、三重県には独自のシステム、M−GIS、三重県GISですね、M−GISというものがあります。例えば、通学路には危険なところがございます。市民の皆様から指摘のあった危険箇所をすべて地図上に表示いたします。
クリックすれば、その現況写真が表示され、文字の説明がされます。その危険箇所を行政の方で整備すれば、整備後の写真と整備の日付、これを入れてビフォーアフターが一目瞭然でございます。他の未整備危険箇所についても常に確認ができ、整備意識を市民と行政が一体となって高揚させることができます。
また、この地図上に地区単位あるいは町会単位ですけども、世帯状況、人口分布、高齢者分布、このようなものが確認できるようになっています。
この地域には65歳以上の高齢者が何人いるというような確認が、表の中の数字の一覧ではなくて、地図の中で地域の町並みの中で実態が把握できるというふうになっております。
そこで、地図上の避難場所をリンクさせまして表示させますと、この高齢者と避難所との位置関係、これが生活実態として確認できるようになります。よりむだのない効果的な行政ができるようになってまいります。
このように考えてまいりますと、GISの利用範囲は無限大に膨らんでまいります。本年度のGIS予算、企画課で維持管理経費の200万円ぽっきり、維持管理のみで今後の発展は非常に消極的と言わざるを得ません。
電子自治体で以前は大きく日本をリードしてきた羽曳野市、現在の評価は158位、ここのところ悪いイメージが定着しつつある羽曳野市でございますが、今後のIT行政の先駆羽曳野市となってほしい、またいかなくてはならないと思うものでございます。
国、府とのパイプもより大きく強くしていただいて、このGISの活用にもっと予算を考えていただきたい。また、大いなる研究開発を強く要望させていただきます。
最後に、近い将来発生する可能性が非常に高いと言われております東南海・南海地震、中央防災会議の東南海・南海地震に対する専門調査会、これは昨年の9月17日、東海、東南海、南海、この3地震が同時に発生した場合の被害の想定を公表いたしました。
それによりますと、発生時刻などで被害状況は変わるものの、最悪の場合死者は約2万8,000人、震度7の激しい揺れや10メートルを超える津波で約96万棟の住宅などが全壊する。経済被害は約81兆円、このように達するとなっております。
いつ起こるかわからない大きな災害、被害を最小限にとどめるものは行政のきめ細かな強い危機管理体制でありましょう。
今般の地震においても、市長のもと対策本部が瞬時に立ち上がるような体制を市民は望んでおりますし、またやっておられますけども、ぜひより強力にその危機管理体制をつくっていただきたい、このように申し上げたいと思います。
以上をもちまして私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。